生物学的な男性の身体ってどうなっているの?
子ども・若者へ
頭、腕、足など、人間の体の基本的な構造はほとんど同じですが、生殖に関わる器官は性別によって異なります。男性であるか、出生時に男性の性別が割り当てられている人はペニスを持っており、尿や精液が排出される尿道、二つの睾丸が入っている陰嚢、そして肛門という器官を持っています。
私たち一人一人の外見が大きく異なるように、一人一人の性器の見た目も異なります。例えばペニスも、先端部分が常に露出しているペニスもあれば、包皮に包まれたままのペニスもあり、どちらも普通の状態です。
ペニスを持つ人は体内にも様々な生殖器官を持っています。例えば、前立腺、精嚢、カウパー腺、精巣上体などがあります。思春期になると、睾丸で精子が作られるようになり、精子はそれ以降、生涯にわたって作られ続けます。
自分の体がどのような状態ならば健康なのかを知ったり、体の機能や見た目、匂いなどに異変があった時には病院を受診することで、自分の性の健康を保つことが大切です。
保護者・大人の方へ
会話のきっかけづくり
自分の子どもと思春期などの重要なトピックについて話すことで、子どもは安心してあなたに質問をしていいんだ、と思うようになります。このようなことを最も簡単に話し始めるきっかけは、例えば子どもと一緒にテレビを見ている時など、何気ない日常生活にあります。マスターベーション、夢精、とつぜんの勃起という話題は、会話に出て来ないかもしれません。しかし男の子が心配や不安に陥らないためには、そのようなことをあえて話題にする必要があります。子どもとそういうことを話すことによって、子どもはこれからどんなことが起きるか、そしてその時にはどうしたらいいかを学べるのです。
例えば以下のような方法で、会話を始めることができます。
思春期に関する話題は、それに関連することを行なっている時に切り出してみると良いでしょう。
例えば、お店でデオドラント用品(体臭のケアのための商品)を購入する時、あなたがなぜそれを使うのか話してみたり、どの商品を使ってみたいか子どもに聞いてみたりしましょう。自分のひげや顔の毛を剃る時、子どもを呼んで一緒に剃るということもできます。これらの行動は思春期に関する会話を自然に始めるきっかけを作ってくれます。
夕食の後など、子どもと二人きりになった時に、次のように話してみましょう。
「あなたくらいの年齢や、もう少し大きくなると、寝ている間に射精が起こることもあるかもね。このことを「夢精」と言うよ。これは自然なことだし、もしそれが起こらなくても心配しなくて大丈夫だからね。もし夢精が起こったら、濡れたシーツや下着は洗濯カゴに入れて、新しいものと交換したら大丈夫だよ。他にも聞きたいことはある?」